購入検討中古物件の調査を行いました/兵庫県三田市

8/16(金)
お盆の真っ最中に、兵庫県三田市内の中古建物付き不動産物件の建物調査を行いました。

いろいろご迷惑がかかってもいけないので、物件が特定できるような写真はアップできませんが、
「市街化調整区域内の物件の購入を検討しているのですが、建物の調査をして頂けないでしょうか?」
というご依頼を頂き、現地へ行って参りました。
この建物は築50年とそれほど古くないのですが、使ってある材料がなかなかおもしろいものでした。

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上の写真は和室前の入側です。
この建物、柱はほとんどが栂(つが。関西では『とが』と呼ぶ)の木でした。

ここの床板は、どうも米桧(べいひ)という北米産の桧の柾目板を使ったようです。
ちゃんと無垢材が使ってあり、なかなかまっとうな大工さんが手がけたんだなぁ、と思いながら調査を進めました。

写真は無いのですが、玄関を上がってすぐの和室に巾450mmぐらいの大きな差鴨居(さしがもい)が入っていました。
これも米桧(べいひ)だったのですが、この木がすごかった。
何がすごいって、大きさもそうですが、すごかったのは木目です。
笹杢が出まくっていました。
あの大きさと笹杢の具合からみて、樹齢400-500年クラスの米桧だろうなと思います。

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東風はちゃんと小屋裏と床下も必ず調査しますよ。
今回の物件は小屋裏(←天井裏のことです)にすごく入りやすい家だったので、調査も楽でした(と言っても、もんのすごく暑かったけれど・・・)。
小屋裏はフツーの家でしたね。

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上の写真は、小屋裏に入って撮影した柱と荒壁です。
この家はちょっと変わった造りになっていて、2階の半分に床が無くて天井裏になっています。
(説明するのが難しい・・・)
そこから入ったところに裏面が仕上げられていない柱が見えていて、材木屋さんが捺した印字が残っていました。

写真には写っていませんが、「霧島栂 四方無節 12.0cm」と書かれていました。
霧島というのは産地のことで、鹿児島県北部で算出された栂の木ですよ、という意味です。
四方無節というのは、柱の4面どこにも節が無い木ですよ、という意味です。

 

この後でレベル・傾き・床下・蟻害調査などを行って、建物の概要を把握したところで、ご依頼主のH様にご報告。

いろいろな事情があって、結局この物件の購入は見送られることになりましたが、材料の選定や、1階2階の柱の配置状況、間取り、沈下や傾きの状況などから推測して、この家はきっと実直な大工さんが作ったんだろうな・・・ということがよく伝わってくる家でした。

建物の調査って、実はかなりおもしろいものなんです。
いろんな寸法を測ったり、樹種や樹齢を判別したりすることで、建てた当時の大工さんの人柄などが浮かび上がってくるんですよねぇ。

自分もあと何十年か経ったら、こうやって知らない誰かに建物を調査されるんだろうな。
その時に恥ずかしくない仕事をしておかないと・・・なんて思いました。

東風では不動産購入の判断の助けとなる、中古建物の調査をお引き受けしております。
専門家に見てもらって見解を聞きたいな、という方はお申し出下さい。

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