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社内研修/伝承会で八竹庵(旧・川崎家住宅)を訪れました

毎月第1土曜日は、社内研修会/伝承会の日です。
9月・10月と現場の都合で実施できなかったので、3か月ぶり。
コロナによる海外からの旅行者入国制限も完全撤廃されたので、これからまた京都は激混みになっていくだろうと思い、今回も京都へ。


今回の伝承会では、八竹庵(旧・川崎家住宅)庭園に行きました。
数寄屋の名工の一人、上坂浅次郎 棟梁による木造建築です。
大正15年(昭和元年)築とのこと。
大工×設計スタッフ、ベテランと若手が一緒になって同じものを観ることで、今回もいろんな学びがありました。

この欄間(↑)は、日本画家・竹内栖鳳によるデザインだそうです。
桐の1枚板に山並みと極小の松が刻まれたもので、洗練されたバランスの中に精緻な技も光る素晴らしいものでした。
続き間での連続性を意図した天井竿縁の意匠と欄間の透け具合がとても秀逸。

2階の洋間(↑)。
床はヘリンボーンの寄木張り。
材はナラやチークなどが使われていて、大正~昭和初期の洋間の造作によく見られるデザインが施されていました。

2階建て母屋部分の外観

座敷前の主庭(↑)
うまく解説できませんが、庭木の剪定なども含め、素晴らしかったです

床下を覗いているのは、もちろん東風のスタッフです(笑)。
真黒石(まぐろいし)で補完された沓脱石の造形も素晴らしい。

家族用 内玄関の土間と沓脱石。
上品なビシャン仕上げの御影板石と小さな自然石を組み合わせた、柔らかな印象の土間。

玄関脇の応接間から小間(茶室)へ席入りするための露地の飛び石。
伽藍石の古石などいろんな形の石を取り混ぜ、景石に苔や下草を取り合わせたデザインのバランスが素晴らしいと感じました。

個人的には以前にも訪れたことがあったのですが、今回は建物よりも庭に感心したところが多かったです。
以前に訪れた時は庭に感じ入った記憶は全くなかったので、自分も日々いろいろ学ばせてもらって成長しているんだなと感じました。

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