久しぶりの更新です。
先週は業務に追いまくられて一杯一杯だったもので・・・すみません。
週末から神戸市のI 様邸では、クライアントのI 様による壁塗りの下地作業が始まりました。
まずは、チリぎわの養生とパテ処理です。
下の写真は、ご主人が高い脚立に登って、棟付近の養生テープを貼っているところです。
これからは週末ごとに現場に通って、少しずつ作業を進められるとのこと。
暑いので体調管理に気をつけて、無理なさらないように作業をして下さい。
秋には完成?・・・の予定(未定)です。
久しぶりの更新です。
先週は業務に追いまくられて一杯一杯だったもので・・・すみません。
週末から神戸市のI 様邸では、クライアントのI 様による壁塗りの下地作業が始まりました。
まずは、チリぎわの養生とパテ処理です。
下の写真は、ご主人が高い脚立に登って、棟付近の養生テープを貼っているところです。
これからは週末ごとに現場に通って、少しずつ作業を進められるとのこと。
暑いので体調管理に気をつけて、無理なさらないように作業をして下さい。
秋には完成?・・・の予定(未定)です。
昨日から、神戸市I 様邸の現場では、リビングの床板張り作業が始まりました。
床板と言っても、普通の床板ではありません。
長さ6m × 幅8寸もある、桧の無垢の床板です。
(もちろん、どこにも継ぎ目がない1枚板です)
2010年秋に和歌山で伐採し、
2011年1月に兵庫県三田市で製材した木を自然乾燥させ
床板に仕上げたものです。
この現場の一番の目玉作業とも言える山場です。
こんな床板を使うことはなかなか無いので、写真をパチパチ撮ってきました。
なかなか技術を公開してくれないような細かい納まりも一杯あるのですが、こういうことは秘密にせずにどんどん公開していくべきだと思うので、事細かにご報告します。
床板の板幅は約8割が24cm幅のものですが、20cm~25cmにわたって多少ばらつきがあります。
上の写真は22.5cm幅の板を裏面から撮ったもの。
3本の溝は板の反り止め用に入れた鋸目です
長さを写真で実感して頂くのが一番難しいのですが、一枚撮ってみました。
全長6mです。
写真右上で作業している大工さんの身長と床板の長さを比べてみて頂くと、何となくわかると思います。
冒頭の写真で見ていただいたように、床板の裏面には反り止めの溝を3本入れていますが、それだけでは反り止めとして不十分なため、蟻桟(ありざん)を入れるための加工をしていきます。
まずはルーターという道具で、板と直交方向に蟻(アリ)型の溝を切ります。
これで蟻型の溝が切れました。
後編へ続きます。
どうぞお楽しみに。
前回の続きです。
↑ このように、床板の裏に蟻を切ったところまで前回お話しました。
蟻を切った溝に合わせて、横から蟻桟を打ち込んでいきます。
この桟には糊はつけません。
差し込むだけです。
糊をつけてしまうと、木が湿度と共に収縮した時に割れてしまう恐れがあるためです。
肝心なところがピンボケしてしまっていますが、これで蟻桟が入りました。
木が反ろうとしたら、この桟を曲げるほどの力で反るか、
または蟻を割ってしまわないと反れません。
この蟻桟は、今回間隔1mおきに1本ずつの割合で入れていきますので、
床板1枚あたり、合計7本入れることになります。
そしてこれを張っているリビングの床板は全部で総幅21枚にわたる予定なので、
大工さんは蟻桟を
7本×21枚=147本
入れないといけないことになります。
蟻桟が無事入ったら、大引と根太の上に少しだけ糊をつけて床板を張ります。
床板を止める金物はスクリュー釘です。
床板を止める時にはビスはあまり使いません。
一旦ねじ込んでしまえれば、確かにビスの方が引き抜きに対する力は強いのですが、
ビスはねじ込んでいく時に軸部にかなり力がかかるため、途中で回転力に耐え切れず
切れてしまうことがあります。
ビスがねじ込み途中で切れてしまうとえらいことになるため、普段はスクリュー釘を使う
というわけです。
上の写真がそのスクリュー釘です。
板が反ろう(=釘を抜こう)とする力に抵抗するために
軸部表面にスクリュー上の凹凸加工を施してあります。
で、こんな風にようやく床板が1枚張れました。
長さ6m、幅240mm、赤身の張ったほぼ無節のきれいな床板です。
現場では床板を張りながら養生を進めているので、張り上がった後の状態を写真でお見せすることはできないのが残念です。
秋に竣工したらお見せしますのでどうぞお楽しみに。