1月末から淡路島で築100年の古民家再生工事が始まりました。
昨日はその現場監理に行ってきました。
1月に内部間仕切や床組み材などの解体・撤去工事は完了済みです。
床組を撤去して柱脚部をむき出しにしてみると、シロアリの被害が予想以上に大きく、その蟻害部分の補修と耐震補強の判断に苦心しました。
古民家のような石場建て伝統構法の場合、大きな変形と共に耐力がじわじわ上がっていく性格の耐震要素を設置してあげて、建物全体の耐震バランスを崩さないように補強することが最も重要です。
上の写真は主な柱の足元間をつなぐ足固め(あしがため)と呼ばれる部材を設置している状況です。
既存の建物にはほとんど足固めが残っていなかったので、今回の改修工事に際しては、全面的に柱脚部を補強していきます。
足固めに用いている木は桧。
断面寸法は4寸×6寸で、雇いホゾ+丸込栓で柱と柱の間に設置しています。
なかなか手間のかかる大変な作業ですが、これをきちんとやってあげないと構造体がフレームとして完結せず、上部構造の耐力もきちんと発揮されないのでとても重要な工程です。
この現場を施工して下さっているのは、地元・淡路島の総合建築 植田さんです。
現場担当の大工さんは佐藤さんという方で、個人的には親近感があります(笑)。
総合建築 植田のみなさんは建物づくりに対する姿勢がとても素晴らしく、なかなか良い感じで現場が進んでいきそうです。
今月からは現場もあちこちで動き始めます。
上記の淡路市の他に、尼崎市で現在基礎工事が進行中、明日からは京都でまた別の新築物件が着工します。
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