古民家の庭から、みかん彫りの水鉢

奈良県御所市の東風事務所のすぐ近くで、
古民家の庭石を搬出する作業を行っています。

現在このお宅はすでに空き家になっていて、
現所有者のタケダ不動産さまが、物件売却に向けた
準備を進められているところです。

傷んで解体される同じ敷地内の付属建物と一緒に
庭石も処分される話も出ていましたが、いい石も
たくさんあり、あまりにもったいないので
東風で引き取らせて頂くことにしました。

下の写真は解体前の状況です。

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石灯籠や板石のほかにも、飛び石、石垣、水鉢なども
忙しい中造園屋さんに無理をお願いして、搬出してもらいました。

以下、搬出作業の状況写真です。

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gose_nhousestone_05↑ 解体した石灯籠の部品たち

 

gose_nhousestone_06↑ 庭の景石

gose_nhousestone_08↑ 鞍馬石(と造園屋さんから教わりました)の水鉢(みずばち)。

搬出前は草むらに埋まっていたのでよくわからなかったのですが、
取り出してみると、とても整った形をしていました。
水を溜める部分は、口の大きさよりも内部の方が広く彫ってある
みかん彫りという加工が施されていると教えてもらいました。
みかん彫りをすることで、ひしゃくで水をすくいやすくなるとのこと。

gose_nhousestone_07↑ノミ切り仕上げが靴で長年踏まれて、こなれた表情になった板石。

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↑ この石は搬出前には別の使われ方をしていたのですが
よく見ると象徴的な独立柱の根石にちょうど良さそうな格好です。
まだまだ上記以外にもたくさんの石を搬出しました。
これらの石は、東風で工事をさせて頂くときに、使わせて頂く予定です。
どこの物件かはまだ全く分かりませんが・・・。

 
僕も造園屋さんにいろいろ教えてもらって勉強させてもらっている
ところなのですが、庭石はやはり古いものの方が実際に据えた時に
とても落ち着いた雰囲気に仕上がるから不思議です。

新築のお宅であっても、庭石や飛び石、塀の基礎の石などに
古い石を使うと、とてもいい雰囲気に仕上がるので、
東風では古い石は極力捨てたりせずに取り置いて、
再利用するように心掛けています。

今回の古民家は近いうちにタケダ不動産さまから売りに出される
予定だそうです。
一般にはまだ情報が出回っていませんが、ご興味のある方は
直接タケダ不動産/竹田さままでお尋ねください。

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